難病への取り組み

脊髄小脳変性症 難病の施術

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脊髄小脳変性症 難病の施術

当院の難病治療について

はじめに、当院の立場をはっきりお伝えしておきます。

当院の治療によって、脊髄小脳変性症そのものを治すことや、進行を止めることはできません。これは難病である以上、当院に限らずどの治療法にも言えることです。原因となる遺伝子変化そのものへの根本的な治療は、現在の科学ではまだ確立されていません。

当院が目的としているのは、鍼治療と運動療法によって、残っている症状をできる範囲で緩和し、動ける状態、自分の力で生活できる状態を、少しでも長く保つことです。

四肢の動きやこわばりを和らげること、めまいや不眠といった自律神経症状を落ち着かせることを通じて、日常生活を少しでも楽にすること、そして寝たきりの状態を遠ざけることを目指しています。

「完治」や「劇的な改善」をお約束するものではありません。できることとできないことを正直にお伝えした上で、対症療法の一つとして当院の治療をご案内しています。

難病のQOL悪化の流れ 図解
頭皮鍼と運動療法で、筋力の低下を防ぎ、筋力のコントロール維持します。それにより、この段階的な悪化を防ぎます。

脊髄小脳変性症とは

脊髄小脳変性症(Spinocerebellar Ataxia)は、遺伝的な要因によって小脳や脊髄の神経細胞が徐々に変性していく神経変性疾患です。国の指定難病にも含まれており、現時点では病気の進行そのものを止める根本的な治療法は確立されていません。

主な症状は運動失調です。歩行時のふらつき、姿勢の不安定さ、手の震え、細かい動作のしにくさといった運動面の症状に加えて、ろれつが回りにくくなる構音障害、飲み込みにくさ(嚥下障害)、視力・聴力の低下を伴うこともあります。症状の現れ方や進行の速さは、病型や個人差によって幅があります。

現在、医療の現場で行われているのは、リハビリテーション、理学療法、言語療法など、症状の維持と緩和、合併症の予防を目的とした対症療法です。鍼灸治療も、その選択肢の一つとして位置づけられるものだと当院は考えています。

なぜ「頭皮鍼」と「運動療法」を組み合わせるのか

脊髄小脳変性症は、患部となる筋肉そのものが壊れているのではなく、運動を統合する小脳・脊髄側の神経機能に障害が生じていることで、ふらつきや震え、筋力低下が起こります。

そのため当院では、中枢(脳)側と末梢(身体)側の両方から働きかける治療を組み合わせています。

  • 頭皮鍼
    頭部への刺鍼により、小脳・大脳皮質周辺の血流を促し、残存している神経細胞の活動を支える中枢へのアプローチ
  • 運動療法
    四肢・体幹に対して、筋力とバランス能力の維持・向上を図る末梢へのアプローチ
  • 体幹部・自律神経への刺鍼
    交感神経優位の状態を整え、めまいや不眠などの自律神経症状を緩和するアプローチ

一つの方法だけに頼るのではなく、複数の方向から症状に働きかけることで、少しでも長く「動ける状態」を維持することを目指しています。

鍼治療の施術イメージ 新潟すばる鍼灸・リハビリ整体

頭皮鍼について

頭皮鍼は、頭皮に刺鍼することで、頭蓋骨の奥にある大脳皮質・小脳周辺の血管を拡張させ、脳の血流を促す鍼治療です。頭部への刺激によって脳血流が増加し、それが脳の機能障害を伴う疾患の症状変化と並行して起こることは、これまでの研究でも報告されています。近年は、頭皮への刺激が三叉神経など特定の神経経路を介して脳血流を調整するメカニズムについての報告も進んでいます。

ここで正直にお伝えしなければならないのは、頭皮鍼によって、すでに変性してしまった細胞や失われた神経細胞そのものが元に戻るわけではないという点です。当院が行っているのは、残っている神経細胞の働きを維持し、活動を引き出すことです。そのため、症状が重症化し、変性が進んでしまった段階では、期待できる効果も限られてきます。だからこそ、できるだけ早い段階での治療開始が重要になります。

体幹部・四肢への刺鍼も並行して行い、患部周辺の筋肉の血流改善によって動きの硬さを和らげることも行っています。

運動療法イメージ 新潟すばる鍼灸・リハビリ整体

運動療法について

頭皮鍼が中枢側からのアプローチであるのに対し、運動療法は末梢側からのアプローチです。バランス訓練や協調運動訓練、体幹の筋力トレーニングを中心とした運動療法が、運動失調の評価指標や歩行・姿勢の安定性の改善につながることは、国内外の臨床研究でも報告されています。

具体的には、以下のような点を目的として運動療法を組み立てています。

  • 姿勢を保持するための体幹筋力の維持・向上
  • バランス能力・立位や歩行時の安定性の維持
  • 弱化しやすい末梢の筋力の維持
  • 転倒による二次的な怪我の予防

運動失調があると、動くこと自体を避けてしまいがちですが、動かさない期間が長くなるほど、筋力低下や関節の硬さが進み、結果として動ける範囲がさらに狭まっていきます。運動療法は、残っている機能をできるだけ長く使い続けるための働きかけです。

自律神経症状への影響

脊髄小脳変性症では、運動症状に加えて、めまい、立ちくらみ、睡眠の質の低下といった自律神経系の不調を伴うことがあります。当院では、体幹部を中心に、交感神経が優位になりすぎている状態から副交感神経へ切り替わりやすくするための刺鍼を行っています。これにより、体幹部の筋緊張の緩和と合わせて、自律神経症状の改善を図っています。

治療を始めるタイミングについて

当院の治療は、未変性の神経細胞に対しては有効ですが、すでに変性しきってしまった神経細胞に働きかけることはできません。同じ病名であっても、進行度によって当院の治療が有効かどうかは大きく変わります。

そのため、当院では要介護3までの方を施術の対象としております。それ以上に病状が進行している方については、当院の治療で見込める効果が限られるため、まずは現在の状態を確認させていただいた上でご案内しています。介助が必要な状態でご来院いただく場合は、ご家族の方の同伴をお願いしております。

早期に治療を始めていただくことが、症状の緩和と、動ける生活を長く続けていただくための前提条件になります。

よくある質問

Q. 脊髄小脳変性症は治りますか?
A. 当院の治療で完治することはありません。現在の医学では、脊髄小脳変性症そのものを治す方法は確立されていません。当院が行っているのは、症状の緩和と進行の速度を緩やかにすることを目的とした対症療法です。

Q. どのくらいの頻度で通院する必要がありますか?
A. 症状や進行度によって異なります。まずは現在の状態を確認させていただいた上で、頻度の目安をご案内しています。

Q. 病院でのリハビリと並行して受けても大丈夫ですか?
A. 問題ありません。むしろ、病院でのリハビリテーションと当院の治療を並行して行っていただくことで、それぞれの効果を補い合うことを想定しています。

Q. 要介護3を超えていますが、施術は受けられませんか?
A. 病状の進行度によって当院の治療で見込める効果が変わるため、要介護3を超えている方については、現在の状態を確認させていただいた上で、正直にご案内しております。ご不明な点はご相談ください。

Q. 痛みはありますか?
A. 頭部への刺鍼が中心となります。刺激量は状態に応じて調整しますので、施術中にお気づきの点があればお伝えください。

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