寝違えは、深部の小さな筋肉を傷める外傷です。湿布や痛み止めでは、一時的な緩和にしかなりません。
筋肉を効率的に改善するには、直接原因筋に刺鍼して、筋肉を弛緩、修復させる必要があります!
寝違えでお困りなら、早めに治療することをお勧めします!
寝違え【頸部捻挫】について
寝違えは「頸部の骨に近い、小さな筋肉の障害」です。
肩こりで痛めるのは、僧帽筋などの大きな筋肉です。寝違えでは小さな筋肉を傷めます。小さな筋肉は骨に付く深部にあり、長さも短いので痛みはピンポイントで感じます。
大きい筋肉を傷めた場合、痛む位置がピンポイントではなく、「このあたり」といった感覚になります。
なぜ小さい筋肉を傷めるのか?それは、無理な姿勢で寝て、長時間筋肉が引き延ばされる負荷がかかるからです。
意識があったり、身構えていれば、アウターマッスル(大きな筋肉)に力が入りますので、小さな筋肉には負荷はかかりません。
ですが、睡眠時の意識がない状態で、変な姿勢で長時間いると、アウターマッスルには力が入っていませんので、関節やインナーマッスル(小さな筋肉)に負荷かかります。
小さな筋肉(インナーマッスル)は姿勢制御の筋肉なので、関節の周りについています。関節に負荷がかかると、関節を傷めるより先に、これらの筋肉を傷めます。
首周りは関節の可動域が広いので、関節より筋肉を傷めることが多いのです。
頸は細かい筋肉の集合体です。上記のイラストは細かい筋肉の一部です。実際はさらに多くの筋肉が付き、その上に大きな筋肉が付着します。
- 板状筋
- 多裂筋
- 半棘筋
- 棘間筋
代表的な寝違えで痛める筋肉はこの4つです。上下の椎体間や椎体と肋骨間に付くので、前後の動きと回旋、側屈などで痛みが出ます。
寝違えの鍼治療
寝違えに有効な治療で、最も効率的だと思うのが、痛めている筋肉に直接鍼を刺すことです。
寝違えは、細かい筋肉がダメージをきっかけに、過緊張になって痛みを出していますが、直接原因の筋肉に鍼を刺すことで、筋肉を緩め痛みを改善することが出来ます。
これには、深部の小さい筋肉に安全に、しっかり鍼を届かせる知識と技術が必要です。
当院では経験に頼らない、「どの鍼灸師でも効果が出せる、解剖学に基づく再現性のある治療」を基本に治療しています。
経験があれば、より安定した効果を出せますので、経験があるに越したことはありません。
ですが、基本的な理論がしっかりしていれば、再現性も高く、治療者に依存しなくてよいのです。
鍼治療は筋肉に鍼を刺す事で、筋肉内の血管を広げる反射(軸索反射)を起こります。
軸索反射により筋肉内の血管が拡張して、新しい血液が筋肉内に入ります。
新しい血液に含まれる酸素とATPが筋細胞に入ることにより、筋肉は緩み、筋緊張が緩和されます。
寝違えの場合、痛めた筋肉が防御反応で過緊張になっていることが多いので、筋弛緩と修復が重要になります。