50代 男性 自営業 急性腰痛
昨日の夜、突然左腰に強い痛みが走り、歩行困難な状態になる。痛みが強く、しゃがみこんでも立っていても痛み、横になっても寝返りが出来ない状態だった。
来院時の状態
来院時はゆっくり腰をかばう様に歩行。歩行時、立位時は股関節がやや屈曲状態。痛みは腰の左側中心だが痛む位置がハッキリしない。腰のどの動きでも痛むが、腰（股関節）を伸ばそうとすると痛みが特に強くなる。圧痛は左起立筋部に少しあり。元々腰に筋肉の張りや違和感は少しあったが、仕事に支障が出るほどではなかった。
鑑別、説明
姿勢や股関節の伸展で痛みが強くなることから、大腰筋の痙攣による急性腰痛（ぎっくり腰）と判断、慢性的な筋緊張の為、左起立筋部も少し悪いと説明
施術
鍼治療１回目
左横向きにて、両方の起立筋、大腰筋の刺鍼。置鍼後、抜鍼。左大腰筋の反応がかなり強く、ここが主な原因だと説明。
施術後は腰が伸ばせる状態になっている。痛みも半減。
鍼治療２回目
「ほとんど痛み無くなった。今はまだ怖いんであんまり動いてない。」とのこと、うつ伏せにて両起立筋、大腰筋、中殿筋の刺鍼。置鍼後、抜鍼。
以降は痛みや違和感があれば来るよう説明。終了。
解説
ぎっくり腰は大腰筋の痙攣で起こる急性腰痛です。いきなり強く痛みが出て腰が伸ばせなくなります。大腰筋に直接刺鍼すれば痙攣は治まり、腰が伸ばせるようになりますので、早めに施術すると良いでしょう。徐々に大腰筋が悪くなった場合は、仰向けで寝ると腰が痛く感じ、膝を立てるか横向きに寝るようになります。このような人は大腰筋が硬くなっているので、いつでもぎっくり腰が起こる状態です。予防として早めに良くしておくことをお勧めします。